中乗さんの由来

「中乗さん」 とは ― 山を守り 山に生きる ―
江戸時代、木曽の深山では杣人(そまびと)が木を伐りだし、その木材は川幅が狭く流れの速い木曽川を一本一本流し尾張藩まで届けたという。その木材の真ん中に乗っていた人が「中乗さん」という説が有力です。命を懸け危険な木曽川を下ったその時代のスーパーマン。

命を懸け中乗さんが一本の木材を大切に運んだように、私どもも酒米の生産者をはじめ、生産に携わる方々の想いを味にし、一本のお酒を誠意をもって皆様に届けていきたいと思います。

中善酒造店の銘柄である「中乗さん」
なかのりさんって一体?  諸説

『木曽のナア~なかのりさん  木曽の御嶽ナンチャラホイ
夏でも寒いヨイヨイヨイ』

「木曽のナア~なかのりさん」と謡われる、木曽に古くから伝わり愛される民謡「木曽節」
ここに登場する”なかのりさん”は一体何者なのか?
それには3つの説があります。


その昔、木材を木曽川で運搬した際、木材の真ん中に乗った人のこと。
木材の先頭を「へ乗り」・後ろを「とも乗り」・真ん中を「なか乗り」といった


馬の鞍の中央に乗った人を真ん中に乗るという意味で「中乗りさん」といった


木曽御嶽山の信仰宗教である、御嶽教の神様のお告げを、
神様に代わって信者に伝える人の事を「中のりさん」といった

この中で有力なのが、1つ目の木材の真ん中に乗った「いかだ乗り」の説。
「木曽節」の3番は「木曽のナア~中乗さん 木曽の名木 ナンチャラホイ」
「ひのきにさわら ヨイヨイヨイ」
と謡われています。
やっぱり「なかのりさん」は「いかだ乗り」のことのようです。
親しみやすく愛らしい「中乗さん」という愛称は、民謡「木曽節」の謡いことばとして
今でも木曽谷で愛され続けています

木曽は天然ひのきを始めとするする良材の産地として名高く、大変栄えました。
その木曽の深山で伐採された木は、木曽川の流れが速く川幅が狭かったため
1本ずつバラバラにして木曽川を流し尾張藩まで運んだそうです。
なかのりさんは前後左右にとび移りながら、木材を器用に操り、
バラバラの木材をうまく運んでいったといわれています。
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これは「木曽式伐採運搬方法」と呼ばれる独特の方法で
明治44年にJR中央線が開通し、鉄道で木材を運搬するようになるまでの300年間
続けられた伝統の運搬方法です。

 

そして、現在
木曽節の愛好家で、大正4年から12年間、木曽福島の町長として木曽節を通じて
木曽の観光宣伝に尽力したのが「なかのりさん町長」とも呼ばれた伊東淳氏です。
木曽節や木曽福島を全国に広めたいという思いに弊社の先代中澤栄作が
伊東町長の勧めもあり、それまでの「木曽の駒」「山桜」という銘柄を「中乗さん」に変更しました。
それ以来約100年間「中乗さん」は木曽節とともに愛され、飲み継がれています。